ブロックⅥ

いわゆる4連問。
1つのストーリにつき4問問題が出題され、最終的に疾患の名称や治療方針を選択させる。
恐らく、問題をみた方が速いと思うので、共用試験実施評価機構より、公開問題を抜粋する。

公開問題


設問1/4

44 歳の女性。6 か月前から階段の昇降時や坂を上るときに息切れを感じるようになり、次第に強くなってきた。2 か月前からは動悸と疲労感が出現するようになり、また顔色が青白いと家族にいわれて来院した。
医療面接で重要性が低いのはどれか。
A. 喉が渇きやすいですか。
B. 歯肉から出血しますか。
C. 咳・痰がよく出ますか。
D. 月経の量が増えましたか。
E. 足がむくみますか。

設問2/4

44歳の女性。6か月前から労作時の息切れ、動悸、疲労感が出現し、増悪したため来院した。咳や痰は出ないが、下肢がときどきむくむという。歯肉から出血することはない。偏食はなく、喫煙歴もない。6 か月前から月経周期が不規則になり、月経 2 日目と 3 日目の経血量が多くなっている。
身体診察で認められる可能性があるのはどれか。
A. 頸部リンパ節腫脹
B. 頸静脈コマ音
C. 脾腫
D. 皮膚点状出血
E. 深部感覚異常

設問3/4

44歳の女性。6か月前から労作時の息切れ、動悸、疲労感が出現し、増悪したため来院した。半年前から月経の量が多くなっている。身長 155 cm、体重 49 kg。体温 36.2 ℃。血圧 118/66 mmHg。顔面は蒼白である。眼瞼結膜は貧血様で、頸静脈コマ音と収縮期心雑音を聴取する。腹部には異常所見を認めない。 赤血球 349 万、Hb 6.9 g/dl、Ht 22.4 %、MCV 64.1 fl、MCHC 30.8 %、白血球 4,000、血小板 26.9 万。総ビリルビン 0.5 mg/dl。 AST 18 IU/l、ALT 17 IU/l、LDH 208 IU/l、総コレステロール 132 mg/dl 、末梢血塗末標本(Wright(ライト)染色)を示す。
診断するために 血清で測定すべき検査はどれか。
A. セルロプラスミン
B. ハプトグロビン
C. ビタミンB12
D. フェリチン
E. 補体価

設問4/4

44 歳の女性。6 か月前から労作時の息切れ、動悸、疲労感が出現し、増悪したため来院した。6 か月前から月経の量が多くなっている。顔面蒼白、眼瞼結膜貧血様、頸静脈コマ音と収縮期心雑音を聴取する。小球性低色素性貧血があり、赤血球大小不同、菲薄赤血球が見られる。血清フェリチン値が 0.5 ng/dl(基準 4.0〜64.2)である。
本症例の血清フェリチン値低値が意味するのはどれか。
A. 鉄の吸収障害
B. 鉄の体内貯蔵量減少
C. 鉄の血清中輸送能低下
D. 鉄の利用能減少
E. 鉄の還元能低下

傾向と対策

見ての通り、選択肢を進めていくと、どんどん情報量が増えていく。
そのため、後の設問ほど解きやすい。
1問目はヒストリーから鑑別診断がある程度絞り込めるか、が問われている。
ブロックⅤの知識が役に立つ。鑑別診断ごとに特徴をまとめておくとよい。

後半になると検査所見から、さらに詳しく病名を推定する知識を問われる。
正確な知識は問われないので、おおざっぱな知識でも何とかなる。
実は4連問の問3/4~4/4がCBTで一番簡単かもしれない。

設問1/4を間違うと、その後の設問を解き進めているうちに、自分が間違ったことに気づいてしまう。
(正解したものとして情報が与えられるため。)
どうせ皆正解していないと思って割り切るのがベスト。
問3/4~4/4をしっかり正解すること。

  • 最終更新:2011-06-07 22:02:42

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード